進化論は数学的に証明ができる!?~ダーウィンを数学で証明する~
自分は理系なので、そろそろ科学系の書籍の書評を書こうかなと思う。
ということで、今回紹介するのは、「ダーウィンを数学で証明する」という本だ。
ダーウィンと言えば、進化論で有名である。
そのことを発表した著書「種の起源」は、古典としても名高い。
進化論は簡単に言うと、自然界で生き残るように生物は進化してきた、というものである。
ガラパゴス諸島の生物を調べることで進化論を築いたという話は有名だと思う。
この本は、その進化論に対して、数学的な視点から考えたものである。
”数理生物学”、”メタ生物学”と言ったような表現がされており、分野としては出来て間もないものであるらしい。
著者のグレゴリー・チャイティン氏は情報理論科学者であり、情報量や複雑性をアルゴリズムの観点からとらえる、アルゴリズム的情報理論と呼ばれる分野を切り拓いた人の一人であるらしい。
なので、この本は生物学を情報理論的に考えているのかなという印象を一読して受けた。
出てくる人物が、アラン・チューリングやノイマンと言ったコンピュータに最初に携わった方々が中心的であった。
正直一読しただけではなかなか理解ができなかったもので、情報理論にある程度知っている人だと読んでてしっくりきたり興奮するのではないかと思った。
個人的に面白いなと思った点が、
という記述である。
そういう視点があるのかと感心した。
そして、生命は進化するソフトウェアであるらしい。
このように、情報理論的な部分と生物学が組み合わさって様々な新しい知見が得られるというのは学問の面白さだと思う。
昨今、専門化が増していく中で、それぞれの専門を組み合わせることで新しい理論を組み立てるということは、世界と自然が専門化されてなくごっちゃまぜであることを考えると、重要なことである。
ということで新鮮な感覚で読書することができた。
もっとよく読んで説明できるくらいに分かったら追々また書いていきたいと思う。
また、情報理論はこれからホットになるような気がするので、ぜひ勉強していきたいとも思う。
皆さんもこの本を読んで、学問のフロンティアを少しでも感じてもらえればなと思う。
数学だ、うわっ、って毛嫌いせずに雰囲気だけでも感じ取るのは世界が広がって面白いではないだろうか。
幸いほとんど数式は出てこないです笑